皆さん、こんにちは。
開業前も開業後もよく聞かれる質問があります。
老年内科ってなんですか?という質問です。
19世紀に小児科が内科から独立したように、高齢者専門科が内科の一分野として確立され、独立しようとしています。
ちなみに私が研修をしたハワイ大学では内科から独立して存在していました。
私達医師は、一般内科のトレーニングを終了したのち、高齢者に特化した疾病を学び、老年内科医となります。
では、高齢者に特化した疾病って何?ということになりますね。私達老年内科医が興味のあるのは以下の様なことです。
認知症
骨粗鬆症
せん妄
転倒
サルコペニア
褥瘡
終末期医療
痛み
老人性うつ
排尿、排便
ポリファーマシー(たくさんの薬を処方されてしまうこと)
挙げたらきりがありませんが、普通の内科ではあまり診ないけれども老年内科ではよく遭遇する問題ばかりです。
中でも一番私がやりがいを感じているのが認知症の診断治療です。
ハワイ大学で学んだのは、認知症の治療は患者さんご本人のみならず、介護するご家族も同時に診なければならないということでした。
決定的な薬物治療がない現状で、帰国後出会ったのがコウノメソッドです。
認知症治療に四半世紀以上も携わっている名古屋の河野先生が、その豊富な経験から導き出した認知症の治療ガイドラインであるコウノメソッドは、患者さんとご家族にやさしい、私の理念にぴったりな治療法です。
開業以来何人もの患者さんに実践し、効果ははっきりしています。
今後も多くの方の手助けができれば幸せです。