やまさきファミリークリニック 院長ブログ

尼崎市のやまさきファミリークリニック – 内科・老年内科・糖尿病内科・小児科・アンチエイジング・渡航前ワクチン/英文診断書・治験

年末年始と糖尿病の話

皆さん、こんにちは。

今日は年末年始と糖尿病の関係についてです。

糖尿病を治療している方にとって、年末年始は誘惑が多い季節です。
そろそろ忘年会が目白押しですし、クリスマスにチキンやケーキをいつもより多く摂取したかと思えば、年末の年越しそばを食べて正月からはおせち料理が美味しいですよね。炭水化物の塊であるお餅はいくつでも食べられてしまいます。
寒いのでこたつに入ってテレビを見ていたら運動もしませんから糖尿病を持っていなくても体重が増えてしまう方が多いのではないでしょうか?

ヘモグロビンA1cという血糖コントロールの指標が1月もしくは2月に悪くなった!といった経験をしたことがあることも多いことでしょう。

心臓病や脳卒中といった生死に関わる合併症を出来るだけ起きなくするために血糖コントロールを良好に保つことは大切です。
一旦悪化したコントロールをもとに戻すのは大変ですので、年末年始も食事には気をつけて食べ過ぎにならないようにしてくださいね。

おせち料理はかまぼこ、かずのこなどの魚貝類や、黒豆などのタンパク質が豊富です。
タンパク質の摂取量ががいつもより増えてしまいますので、特に糖尿病腎障害がある方は気をつけてください。

また、おせち料理の味付けは濃いので心不全を持っている方も塩分摂取量が増えてしまう可能性があります。
足がむくんできたら心不全悪化の可能性大ですのでご自身の体調の変化には敏感になっていてください。

外に出てする運動は継続したほうが良いのですが、正月の人混みで風邪をもらってしまう可能性もあるのでマスクをして外出したほうが安全ですね。
冬といえばインフルエンザのみならず、ノロウィルスも流行します。ノロウィルスは嘔吐や下痢を引き起こしてしまう感染性胃腸炎の原因です。手洗いもしっかりしてください。

注意事項ばかり書いていると堅苦しいですが、楽しい年末年始を過ごせるようにちょっとした注意を頭の片隅に入れておいてください。

正月に体重が悪化し、血糖コントロールも悪くなってしまうことを正月効果と呼ぶことがあります。
ただし、雪国では少し状況が違うようですよ。屋根に積もった雪を下ろしたり、家の前の雪かきをするためにいつもより運動量が増えて低血糖になる方も少なくないそうです。
また、世界規模で行う新薬の治験で日本人のみ正月にコントロールが悪化するのを見たことがあります。
正月効果は日本特有なのかもしれませんね。

やまさきファミリークリニック
尼崎市のやまさきファミリークリニック
内科・老年内科・糖尿病内科・小児科・アンチエイジング・渡航前ワクチン/英文診断書・治験
TEL : 06-6430-0567
〒660-0861 尼崎市御園町54番地カーム尼崎3F 阪神尼崎駅南へ徒歩1分

コメントは受け付けていません。