やまさきファミリークリニック 院長ブログ

尼崎市のやまさきファミリークリニック – 内科・老年内科・糖尿病内科・小児科・アンチエイジング・渡航前ワクチン/英文診断書・治験

アメリカ便り3 米国臨床留学 家庭医療@ピッツバーグ大学

アメリカ便り3:ERはTV通り?(2004年8月)

皆さんこんにちは。ピッツバーグの山前です。先月お話したとおり今回はERで研修しました。ご存知の方も多いと思いますが、ERとは救命救急室のことで、同名のテレビ番組も人気がありますよね。私自身テレビ番組ERのファンで、かなりビデオを見ました。しかしテレビの中の会話は非常に早く聞き取りが困難で、まともに働くことが出来るのか心配でした。

結果的にはTVほど忙しくはありませんでした。 私が研修している大学病院は2つのキャンパスから構成されており、1つはいわゆる大学病院で重傷患者が運ばれてきます。私のキャンパスは元々市中病院であった為ERに運ばれてくる患者さんも比較的重傷度の低い方が多いのです。

もちろん言葉では苦労しました。想像以上に薬物使用者が多く、何を言っているのかさっぱりわからない人もいて、そんな時は逃げ出したくなってしまいます。本当に逃げ出すと来月から皆さんにお話することが無くなってしまうので辛抱強く会話を続け、何とか患者さんの訴えを理解することが出来た、そんな経験は1度や2度ではありません。

もちろん冷や汗をかいていたばかりではありません。裂傷の縫合を丁寧にすると患者さんは感謝の気持ちを表すと共に誉めてくれます。これまでで一番きれいな縫合だと言われると嬉しくなってしまいます。

この研修で感じたのは入院の適応が日本と違うと言うことです。皆さん、あなたは肺炎ですと言われて家に帰らせられたらちょっと不安ですよね?米国では他に心不全などの合併症が無く、抗生物質の点滴が必要でない限りは帰宅させます。健康保険会社がお金を支払ってくれないのです。逆に胸痛を訴える人はたとえ心電図が正常で、心筋逸脱蛋白(トロポニンI)が検出されなくても絶対に入院です。心筋梗塞は日本以上に多く、もし見逃すと裁判で大変なことになるからです。心筋梗塞以外にも肺塞栓が非常に多いため、念のために入院して心臓と肺の検査を徹底的にし、怪しいときはすぐに治療を開始します。

ちなみにTVのモデルとなった病院はシカゴに実在しており、TV通りに忙しいそうです。さて、今私は家庭医療の入院担当チームにいますので来月はそれに関するお話をさせて頂きます。

山前浩一郎

Pittsburgh Downtown
ピッツバーグダウンタウンの噴水に思わず裸で突進する長男、当時2歳10ヶ月。

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