やまさきファミリークリニック 院長ブログ

尼崎市のやまさきファミリークリニック – 内科・老年内科・糖尿病内科・小児科・アンチエイジング・渡航前ワクチン/英文診断書・治験

超高濃度ビタミンC点滴、副作用のないがん治療の話。

2014年12月23日 から Yamasaki.K | 3件のコメント

皆さん、こんにちは。

本日は超高濃度ビタミンCの抗がん治療についてのはなしです。

ビタミンCは皆さんご存知のとおり、抗酸化作用を有するためにお肌の老化防止やコラーゲンたっぷりの若々しいお肌にするために使用していますね。
ただし、高濃度ビタミンC点滴よりも更に大量のビタミンC(50g~100g)を点滴すると、抗癌作用が期待できるのです。

ビタミンCは実に多くのがん種に対して治療効果が研究されています。
米国ではがん患者さんに対する研究も古くは1970年代からされており、以下のがんに対して効果が報告されています。

・乳がん
・すい臓がん
・卵巣がん
・急性骨髄性白血病
・大腸がん
・悪性黒色腫

また、

・悪性リンパ腫
・前立腺がん
・肝臓がん
・脳腫瘍(神経膠腫)

に対しても研究が進んでいます。

超高濃度ビタミンC治療は現代医学を否定する、いわゆる代替医療ではありません。
一般的に使用されている抗癌剤や放射線治療と同時に行う、補完医療です。
アメリカの国立がん研究所もビタミンCの効果を認めています。
2006年と2008年に行われたNIH(アメリカ国立衛生研究所)の調査では、全米で想像以上に多くのがん患者さんに対してビタミンCの点滴すでに使用されていることがわかりました。

患者さんにとって嬉しい事は、従来の抗癌剤と比較して圧倒的に副作用が少ないということです。
さらには抗癌剤治療につきものの疲労感、嘔気・嘔吐、痛み、食欲低下や生活の質(クオリティーオブライフ)の低下を防ぐことも報告されています。

当院においても副作用が殆ど無く、安全に行うことのできる超高濃度ビタミンC点滴を提供いたします。
ご興味がおありの方はお気軽にご相談ください。

にんにく注射よりすごい?マイヤーズカクテルの話。

2014年12月22日 から Yamasaki.K | 0件のコメント

皆さん、こんにちは。

今回は当院で提供している点滴の話です。なかでも疲労回復に適したマイヤーズカクテルのご紹介をします。
巷でよく知られている点滴にビタミンB1のにんにく注射がありますね。

マイヤーズカクテルは1984年に亡くなった米国ジョン・マイヤー医師が生前30年以上に渡り、喘息、慢性疲労やうつ病の患者に治療していたビタミンやミネラルの点滴療法が由来です。その秘伝のレシピをアメリカホリスティック医学協会元会長のアラン・ガビー先生が再現し、多くの医療機関で同様の点滴治療ができるようになったわけです。

マイヤーズカクテルで期待できる効果は、
気管支喘息、偏頭痛発作、全身倦怠・疲労、慢性疲労症候群、線維筋痛症、うつ病、こむら返り、急性上気道炎、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、心不全、狭心症、慢性蕁麻疹、甲状腺機能亢進症、生理不順、麻薬の禁断症状、耳鳴、自律神経障害、不定愁訴症候群、インフルエンザ、子宮頸がんワクチン副作用
と言われています。

一般的には疲労回復で使用することが多いですね。
マイヤーズカクテルにはにんにく注射に使用されるビタミンB1以外に多くのビタミンやミネラルが使用されているため、より高い効果が出ると思われます。

ご興味のある方はご相談ください。

その糖尿病、1型?2型?SPIDDMの話。

2014年12月19日 から Yamasaki.K | 0件のコメント

皆さん、こんにちは。

今日は聞きなれないSPIDDMという糖尿病の話です。

糖尿病というとどうしても生活習慣病で、運動せずに食べ過ぎることが原因になると思いがちですね。
しかし、いわゆる生活習慣病であるのは2型糖尿病といい、小学生くらいで発症してインスリン治療が必須である1型糖尿病という糖尿病もあるんです。

野球選手やエアロビクスの選手で1型糖尿病であることを公にしている人もいらっしゃるので耳にしたこともあるかもしれません。
たくさん食べて筋肉をつけ、運動量もかなり多い運動選手はインスリンの注射量の調整も難しいことでしょう。しかし、1型糖尿病のお子さん達に希望を与え続けている姿は素晴らしいですね。

さて、糖尿病は大きく1型と2型に分けることができますが、最近SPIDDMの患者さんが結構いらっしゃるということが分かってきています。
SPIDDMは日本語で緩徐進行1型糖尿病といいます。読んで字のごとく、ゆっくり進行する1型糖尿病なのです。

内服薬でも血糖コントロールが困難でインスリン治療が必要になる2型糖尿病(だと思っていた)患者さんを詳しく検査すると、1型糖尿病の患者さんでしか見られない抗GAD抗体という膵β細胞を破壊する自己抗体が陽性の方がいることがわかりました。こうした患者さんたちは純粋な2型糖尿病ではなく、1型糖尿病の素因を持った方々ですので、SPIDDMと名づけて将来インスリンが必要になる可能性が高い患者さんとして注意しながら診察する必要があります。

ただし、抗GAD抗体は糖尿病を専門にしている医療機関でしかなかなか検査されませんので見逃されていることが多いのが現状だと思います。
糖尿病の方は一度でいいので検査を受けておくことをおすすめします。

コウノメソッド2015とグルタチオン点滴の話。

2014年12月18日 から Yamasaki.K | 0件のコメント

皆さん、こんにちは。

関西地方も雪が降り、本格的に寒い冬となりましたね。
インフルエンザやノロウィルスも流行しだしていますのでうがいと手洗いはしっかりしてウィルスに感染しないよう気をつけてください。

さて、最近老年内科の話題ばかりですが、今日も認知症の話です。

毎年内容をブラッシュアップし続けているコウノメソッドですが、最近2015年版が出ましたね。
以下のリンクから手に入れることができます。

クリックしてkono_metod_2015.pdfにアクセス

患者さんのご家族の皆様も難しいとは思いますが一度お読みになるといいかもしれません。
今年からはグルタチオンの項目が設けられ、グルタチオンのもつ有効性が強調されていますね。
当院でもレビー小体型認知症の方はもちろん、パーキンソン病の患者さんたちにグルタチオン点滴を施行しています。
注射したその場で効果が認められることがほとんどですのでご家族も驚かれることが多いです。

また、コウノメソッドを提唱された河野先生はブログは週に一度更新されており、実践医のみならず患者さんやそのご家族にも常に情報をアップデートしてくださっています。読んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

http://nagoyaforest.blog.jp/

最近のブログではグルタチオンの点滴で線維性筋痛症にも効果があることが紹介されています。
グルタチオンはもともと体内に存在する非常に強力な抗酸化物質です。加齢とともに減少することが知られていますが、グルタチオンの欠乏が多彩な症状をきたしてしまうことがわかりますね。

認知症の患者さんのご家族は本当に勉強熱心で教えられることも多々あります。私もそのようなご家族の患者さんを治したいという熱い思いに応えられるよう精進する所存です。

 

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高齢者が避けたほうが良い薬の話。

2014年12月16日 から Yamasaki.K | 0件のコメント

皆さん、こんにちは。

先日はポリファーマシーの話をしました。
今回は高齢者が避けたほうが良い薬の話です。

私達医師はいつも患者さんの年齢や体重を気にしながら薬を処方しています。
小児科の先生はいつも小さいお子さんの体重によって処方する薬の量を計算していますね。
ご高齢の患者さんの場合、採血の結果が問題なくても年々腎機能が低下していってしまうため、お薬の量は少なくて済むことが多いのです。

ただでさえお薬の必要量が少なくなる高齢者に、副作用が気になるお薬は適さないと考えるのは至極真っ当な考え方ですよね。
アメリカでは1991年にベアーズリストといわれる避けたほうが良い薬の一覧が発表され、数年に一度見直しされてきています。
最新のベアーズリストは2012年に改定されました。
老年医学を学ぶまでは高齢者に普通に処方していた薬が多々あり、衝撃を受けたことを今でも覚えています。

日本語版もあれば日本でも普及するのにな~と考えていた2008年、国立保健医療科学院から日本語版のベアーズリストが発表になりました。http://www.niph.go.jp/soshiki/ekigaku/BeersCriteriaJapan.pdf

もしかしたらご自分が飲まれている薬が載っているかもしれません。
仮にこのリストにある薬を飲んでいるからといってすぐに中止しなければならないことはありません。
ただ、別のお薬に変更できないか、本当に薬をのむ必要があるのかをもう一度主治医の先生と話し合うきっかけになればよいですね。

 

お薬、飲み過ぎていませんか?ポリファーマシーの話。

2014年12月15日 から Yamasaki.K | 0件のコメント

皆さん、こんにちは。

今日は皆さんが普段飲まれている薬の”数”についてのお話です。

年令を重ねるにつれてどうしても健康上の問題が増えてきてしまいますよね。
高血圧、高コレステロール、骨粗しょう症、不眠、関節の痛み、便秘…、これらの疾病や症状を持っている方は多いのではないでしょうか?
仮にこれら全てに1剤ずつお薬が処方されたらこれだけですでに6種類のお薬を飲まなくてはならなくなります。
痛み止めを飲むと胃が荒れるので胃薬も、となると7種類。
それ以外に糖尿病や、痛風の薬、血液が固まりにくくなる薬、抗不安薬、時々抗生物質などを飲むと簡単に10種類を超える薬を飲まなくてはならなくなってしまいます。

特に高齢の患者さんにとってはお薬の飲み過ぎが問題になってきます。
薬が多すぎてきちんと飲めないと言った服薬管理の問題以外に、せん妄(思考が混乱して認知症になったかのように見える)、転倒・骨折、日中も常に眠い、腎臓や心臓への負担が増えるなど、薬が原因で体調を崩すどころか病気を作ってしまう本末転倒なことになることが知られているのです。

”ポリファーマシー”という言葉があります。たくさんの薬を飲んでいる状態のことですが、上で書いたように現代の日本の高齢者はポリファーマシーであることが多く、健康上の問題となっています。
一体何種類飲んでいればポリファーマシーかというと、正確な定義はありません。私が老年内科の研修をしたハワイ大学では9種類以上をポリファーマシーとして統計をとっていました。

9種類なんてすぐに超えてしまう、なんていう声も聞こえてきそうですが、できるだけ不必要な薬は減らしたほうが体のためです。
複数の医師に受診しているとポリファーマシーを見逃してしまうことがあります。主治医の先生に毎回すべてのお薬をチェックしてもらうようにすると良いと思いいます。
また、高齢者は避けたほうが良い薬もあるんですよ。

次回はそれら避けたほうが良い薬の話をしましょう。

年末年始と糖尿病の話

2014年12月12日 から Yamasaki.K | 0件のコメント

皆さん、こんにちは。

今日は年末年始と糖尿病の関係についてです。

糖尿病を治療している方にとって、年末年始は誘惑が多い季節です。
そろそろ忘年会が目白押しですし、クリスマスにチキンやケーキをいつもより多く摂取したかと思えば、年末の年越しそばを食べて正月からはおせち料理が美味しいですよね。炭水化物の塊であるお餅はいくつでも食べられてしまいます。
寒いのでこたつに入ってテレビを見ていたら運動もしませんから糖尿病を持っていなくても体重が増えてしまう方が多いのではないでしょうか?

ヘモグロビンA1cという血糖コントロールの指標が1月もしくは2月に悪くなった!といった経験をしたことがあることも多いことでしょう。

心臓病や脳卒中といった生死に関わる合併症を出来るだけ起きなくするために血糖コントロールを良好に保つことは大切です。
一旦悪化したコントロールをもとに戻すのは大変ですので、年末年始も食事には気をつけて食べ過ぎにならないようにしてくださいね。

おせち料理はかまぼこ、かずのこなどの魚貝類や、黒豆などのタンパク質が豊富です。
タンパク質の摂取量ががいつもより増えてしまいますので、特に糖尿病腎障害がある方は気をつけてください。

また、おせち料理の味付けは濃いので心不全を持っている方も塩分摂取量が増えてしまう可能性があります。
足がむくんできたら心不全悪化の可能性大ですのでご自身の体調の変化には敏感になっていてください。

外に出てする運動は継続したほうが良いのですが、正月の人混みで風邪をもらってしまう可能性もあるのでマスクをして外出したほうが安全ですね。
冬といえばインフルエンザのみならず、ノロウィルスも流行します。ノロウィルスは嘔吐や下痢を引き起こしてしまう感染性胃腸炎の原因です。手洗いもしっかりしてください。

注意事項ばかり書いていると堅苦しいですが、楽しい年末年始を過ごせるようにちょっとした注意を頭の片隅に入れておいてください。

正月に体重が悪化し、血糖コントロールも悪くなってしまうことを正月効果と呼ぶことがあります。
ただし、雪国では少し状況が違うようですよ。屋根に積もった雪を下ろしたり、家の前の雪かきをするためにいつもより運動量が増えて低血糖になる方も少なくないそうです。
また、世界規模で行う新薬の治験で日本人のみ正月にコントロールが悪化するのを見たことがあります。
正月効果は日本特有なのかもしれませんね。

受験生、忙しいサラリーマン、お年寄りにうれしい点滴のインフルエンザ治療薬の話

2014年12月4日 から Yamasaki.K | 0件のコメント

皆さん、こんにちは。

関東地方ではインフルエンザが猛威を振るい始めましたね。
幸い当院にいらっしゃる方でインフルエンザはまだ出ていませんが、関西で流行りだすのも時間の問題でしょう。

インフルエンザに罹ると発熱、全身倦怠感、筋肉痛で辛いですよね。
アメリカではタイレノール(アセトアミノフェン)という解熱剤を出すだけで抗インフルエンザ薬は処方しませんでした。
もっとも現地に住んでいらっしゃる日本人の方はタミフルをほしがる方がほとんどでしたので処方していましたが、それ以外では処方したことがありませんでした。

今日本ではタミフル以外にリレンザ、イナビルとどんどん新薬が出ていて便利になりました。
タミフルは小児で使用が制限されているため吸入のリレンザはありがたいですね。さらにイナビルは1回の吸入で治療が終わりますから小さいお子さんはもちろん、ご高齢の方にも楽でよいですよね。
ただ、吸入薬はきっちりお薬が据えているのか心配ですね。気道の上の方にしかお薬が届かないというデメリットも有ります。

そこで最近注目されているのがラピアクタ。なんと点滴の抗インフルエンザ薬なのです。もちろん、一回で治療は終了。解熱作用も他の吸入薬や内服薬よりも素早く、まさに試験を控えた受験生や忙しいサラリーマン、少しでも体調を崩すと脱水になりやすいお年寄りにやさしいお薬です。

当院ではラピアクタを常備していますので、すぐに治す必要がある!という方はお申し出ください。あと、ワクチンもお忘れなく!

糖尿病の食事療法。低炭水化物ダイエットの話。

2014年11月26日 から Yamasaki.K | 0件のコメント

皆さん、こんにちは。

今日はダイエットについて話そうと思います。

糖尿病のあるなしにかかわらず、皆さんダイエットについては多少なりとも興味が有るのではないでしょうか?
一般にダイエットは体重を減らすために行いますよね。
糖尿病の患者さんは体重はもちろん、血糖コントロールのためにダイエットが必要です。

これまでダイエットといえば、カロリー制限、低脂肪ダイエットが主流でした。
それ以外に、炭水化物をほとんど摂取しないアトキンスダイエットや、良質なオイルと野菜・魚を多く摂取する地中海ダイエットが有名ですね。

近年糖尿病学会では従来型のカロリー制限食が良いのか、それとも最近話題の低炭水化物食が良いのか議論が続いています。
カロリー制限食はこれまで長年実施されてきた安心できるダイエットであることが最も評価されているポイントでしょう。摂取カロリーよりも消費カロリーが大きければ体重が減るのは当然です。ただし、これまで長年実施されてきたにも関わらず、糖尿病を劇的に良くすることもありませんでした。
一方低炭水化物ダイエットは短期間で効果的に体重を減らすことがわかっています。それに加えて、血糖値、コレステロールなども改善が著明です。内服薬を中止できた症例も発表されています。しかし長期的な安全性が確立されていないのが問題視されています。

実は院長は低炭水化物ダイエットをアメリカから帰国した際に実践したことがあります。
アメリカで5年間過ごした結果、体重が10kgも増えてしまいました。アメリカでは周りが大きい人ばかりでしたのでさほど気にならなかったのですが、さすがに日本に帰ってくるとこれではまずいと感じたのです。そこで取り入れたのが昼食の白米抜き。徹底的にお昼のごはんを取らずにおかずだけ食べていました。朝食と夕食は今まで通り。アメリカでも朝食と夕食は家族と家で食べていましたのでほとんど変わりません。
その結果、なんと3ヶ月で10kgの減量に成功し、元の体重に戻ったのです。

自分の成功経験があるため、院長は低炭水化物ダイエットに否定的ではありません。むしろ推奨しています。
今後、このダイエット論争がどう決着つくかは注意深く見守っていきますが、高血糖状態が長く続いたことによる糖毒性を速やかに解除することで良質な血糖コントロールを得ることができるようになるのであれば有益なのではないでしょうか。今後低炭水化物ダイエットを糖尿病治療に有効活用していきたいと思っています。

小児のワクチンの話

2014年11月22日 から Yamasaki.K | 0件のコメント

皆さん、こんにちは。

今日は小さなお子さんを育てている世代の方が気になる、ワクチンの話を少ししようと思います。

ワクチンと聞くとたくさん打たなければならない面倒なもの、という認識をお持ちの方がほとんどなのではないでしょうか?
お子さんは泣いたり暴れたりで一苦労ですよね。

日本は先進国の中でもワクチン後進国と揶揄されますが、最近では水痘ワクチンが定期接種に追加されたり、おたふくかぜワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタウィルスワクチンも将来の定期化が議論されていたりと明るい兆しもありますね。

実はワクチンの大切さに関しては院長自身が痛感しています。
次男がアメリカで出生して間もなく、抗生剤なしでは治癒できなかった中耳炎を2回起こしてしまいました。
恥ずかしながらHibワクチンをしていなかったので、慌ててワクチンを受けたところ再び中耳炎を起こすことはありませんでした。

また、ピッツバーグ小児病院で研修をしていた時に、髄膜炎でICUに入院になったお子さんを受け持ちました。
ご両親と面談し、生命の危険があること、退院出来ても後遺症が残る可能性があることなどを説明したのですが、お話を伺うとHibワクチンも小児肺炎球菌ワクチンも受けていないことがわかりました。
もしその子がワクチンをきちんと受けていたら…、そう思うと今でも胸が締め付けられます。

感染症にかかって抗体をつければワクチンはいらない、とおっしゃる方がいらっしゃいます。もちろんそのお気持ちは理解できます。
ただ常に考えていただきたいのは、ワクチンには個人が感染症にかからなくするという目的と、社会で弱者を助けるとい目的があるということです。その2つを常に天秤にかけて判断をしていただきたいです。

昨年、今年と風疹が流行しました。妊婦さんが風疹にかかると多くの赤ちゃんに後遺症が残ってしまいます。昨年は妊娠を希望している女性がワクチン接種に殺到したため風疹ワクチンが不足してしまいましたよね。風疹は、かかった人が隣に座るだけで妊婦さんに風疹が伝染ってしまうほど感染力が強いのです。多くの方がワクチンを接種することで、社会全体でこうした不幸な感染を予防することは重要なのだと思います。

さて、昨今は同時接種も可能になっていますので親の負担も多少は少なくなってきましたね。
でもいつなんのワクチンを受ければよいのか把握するのは本当に困難です。そんな悩みに応えてくれる便利なウェブサイトがあるのでご紹介します。

KNOW VPD
http://www.know-vpd.jp/index.php

ラブ・ベビ.jp
http://lovesbaby.jp/

いずれも感染症とそのワクチン、スケジュール等に関してわかりやすく説明しているよいウェブサイトですのでぜひ参考にしてみてください。